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- 夏の身近な薬草の紹介 ⑨イベント告知
最近のゲリラ豪雨というか集中豪雨は各地で大変な被害を及ぼしていますね。それに伴い気象庁では平成25年8月30日に「特別警戒警報」の運用開始する予定になったようです。
「今までに経験のない大雨」、私たちの地方でもあり得るかも知れないですね。数十年に一度しかないような非常に危険な状況だそうです。
命の危険が差し迫り、命を守るための警報が「特別警戒警報」で「警報」の発表基準をはるかに超える豪雨や地震による大津波等が予想される場合に「特別警報」を発表し、最大限の警戒を呼び掛けます。
「特別警報」がでた場合は、非常に危険な状況にありますので、周囲の状況や自治体の指示に従い速やかに命を守るための判断をし、行動を起こしたらいいと思います。
それでは、「夏の身近な薬草の紹介」最後の⑨を紹介しましょう。
◇センブリ ◇(リンドウ科)
◎自生、特徴
日当りのよい草地に自生する。高さ10~40cmで茎葉は対生し、1~4cm一脈で無柄です。8~11月に茎や枝の花柄上に5弁(5深裂)で紫色のすじの入った淡黄色の花を咲かせる。
◎薬用部位と薬効
花期の全草を採集し、日陰で乾燥したものが生薬の当薬(とうやく)、千振(せんぶり)です。0.05~0.1gを煎じて、また粉末のどちらでも胃腸病や食べ過ぎなどに用いられます。
◎名前の由来、その他
名前はいずれもこの薬草の特徴からきています。よく効く当(まさ)に効く薬で当薬、千回振り出しても苦いからセンブリです。西欧でもゲンチアナ根(Yellow Gentian)は胃腸薬として用いられますが、センブリの仲間です。
◇ネムノキ ◇(マメ科)
◎自生、特徴
原野や林の中に生え、高いもので10mくらいにもなる日当りを好む落葉樹です。葉柄の根茎に蜜腺があります。小葉は15~40対あり、一つの小葉の大きさは6~10mmです。真夏に茎の頂上に紅色の花を咲かせます。長さ4cm程度の糸のように見えるものが雄しべです。開花は夕方で朝にはしぼみます。秋には長さ10~15cmの大型の豆果をつけます。
◎薬用部位と薬効
樹皮を夏期に採集し、日干ししたものが生薬の合歓皮(ごうかんぴ)です。抗炎症や抗浮腫作用に合歓皮を煎じても、また湿布や浴用剤としてもよい。
◎名前の由来、その他
夜は閉じて眠ったようになるためです。葉が株へ混じることもあります。別名“夜合樹”古名“ねぶ”といいます。
◇マタタビ ◇(マタタビ科)
◎自生、特徴
山野にごく普通に見られます。雌雄異株でキウイに近い植物です。夏期は6~7月で、その頃に雄木の葉の一部、あるいは全体が白く変化するという性質があり、この時期だとよく目立ちます。落葉の蔓性の木で5~6mくらいになり、他の樹木に絡まって生育している場合が多いようです。雌株にできる果実は液果で長さ2~2.5cm、直径1cmくらいとなり、まだ青い時期(夏の頃)にマタタビミタマバエが寄生すると、表面が凹凸になり、生薬の木天蓼(もくてんりょう)となります。秋には黄色く熟して少し甘味を有し食べられます。
◎薬用部位と薬効
果実にマタタビミタマバエが寄生したものを集め湯通しした後、乾燥したものが生薬の木天蓼です。
鎮痛や強壮、体を温めます。
◎名前の由来、その他
木天蓼を食べたら疲れも取れて、また旅を続けられたのでマタタビなどといわれます。花を酢の物、また新芽は湯がき食用とします。ネコ科の動物が好むので有名です。
◇ミソハギ ◇(ミソハギ科)
◎自生、特徴
田の用水路や湿地によく見られます。8月頃、70~100cmに生育した茎の上部の葉の付け根に数個ずつ、通常6枚の花弁を持った紫色の花をさかせます。
◎薬用部位と薬効
花期の全草、葉を用います。全草をよく水洗いし、日陰で乾燥したものを下痢止めに、また葉の煎じ液を虫さされなどに外用します。
◎名前の由来、その他
禊萩(みそはぎ)が転訛したものとされます。盆の仏事に切り花として用いられます。また葉は茹でたり天ぷらに、花は茹でて酢の物など食用とされます。ヨーロッパや北米に分布するエゾミソハギはPurple Loosestrifeといわれます。