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- 新年あけましておめでとうございま~す☆イベント告知
2013年(平成25年)の新しい年を迎えました。
皆様、すがすがしいお正月をお迎えになられたことと思います。 昨年末には「春の七草」を簡単に紹介させていただきましたが、今回は「春の七草」をひとつひとつもう少し詳しくお伝えしましょう。
そして、1月7日にはそれぞれの効用等噛みしめて『七草がゆ』を食べてみてください。
◇せり(セリ) ◇セリ科
◎自生、特徴
アブラナ科の越年草でカブの古名といわれるそうです。
湿地や溝などに広く生育している。花期は7~8月で、20~30㎝の花茎を出す。秋から春に根出葉を出し、これが食用となる。
◎薬用部位と薬効
花期の地上部を乾燥させ用いる。食欲増進や消化促進の効果があるとされる。
鉄分が多く含まれ、増血作用がある。
◎名前の由来、その他
食用に栽培もされている。東南アジアや中国でも広く食用にされている。野菜の一つである。
通常は湯がいてお浸しにしているが、漬物にもできる。3月になると菜の花も多く出てくるので、水洗いしたセリと菜の花を乾燥させたものを水切りし、少々塩を入れた沸騰水に入れ、軽く湯通しした後に冷水に入れて冷やし、再度水切りをして刻む。そして、少々の塩を追加し、重石をして一夜漬けると美味な浅漬けができる。大根葉があれば湯がくときに入れてもよい。
「セリ」の名は、競(せ)るように生えることからついたようです。
似たもので「ドクゼリ」といって、根茎の部分が竹の子状になっているものがありますが、毒なので注意してください。
◇なずな(ナズナ) ◇アブラナ科
◎自生、特徴
冬の間は地表にくっついてタンポポの若草のようですが、春に直立した茎が20~30㎝伸びて、先 端に白い小型の花を咲かせます。根からでる葉には柄がありますが、茎からのものにはありません。果実は倒三角形で三味線のバチのように見えます。
◎薬用部位と薬効
全草を乾燥させたものが生薬の薺菜(さいさい)です。健胃や止血、また解熱作用もあり利尿剤、 消化不良、目の充血などに用いられます。
◎名前の由来、その他
ナズナの別名はぺんぺん草ともいい、実の部分が三味線のバチに似ていることからこの名前がついたともいわれますが、もう一つは、早春に花が咲き、夏には枯れてしまうので夏無生菜からの転訛ともいわれます。
◇御形(ゴギョウ)ハハコグサ ◇キク科
◎自生、特徴
道端や田畑などごく普通に見られる越年草で、茎の高さは、15~30㎝になります。根茎の部分から分枝し、葉面の綿毛が特徴で、4~6月に黄色の花を多数つけます。
◎薬用部位と薬効
全草を乾燥させて用い、喘息などの咳止めや去痰作用があります。
◎名前の由来、その他
昔、人々の身代わりとして川に流す人形を「御形仏」(ごぎょうぼとけ)といい、この草を「御形仏」の代わりに流す風習からこの名前がつけられたそうです。また、中国名で蘩はん蒿(はんはんこう)を奈良時代に間違ってハハコグサに当てたのではないかとも考えられるがよくわかっていないそうです。
また、草もちをヨモギで作られる前は、ゴギョウ(ハハコグサ)が用いられ、母子餅(ははこもち)と言われていました。
食用にもなり、春の七草の一つとなっています。天ぷらにもおいしいそうです。
◇はこべら(ハコベラ・ハコベ) ◇ナデシコ科
◎自生、特徴
人里や低地に生える背の低い草本で、越年草または多年草。茎は株状になり、よく枝分かれして密集した群落を作り、茎には節があり、節ごとに葉を互生し、葉は扁平です。花は白色(まれに緑色)5弁ですが、根元近くまで深く2裂しているので、1見では10弁に見えます。
◎薬用部位と薬効
春の七草の一つです。
漢方では繁縷(はんろう)と呼ばれ、利尿、浄血等の効能があるとされていますが、現在ではあまり用いられていないようです。また、民間療法では、歯茎が腫れて痛むときには、はこべ塩で磨くと効果があるといわれております。タンパク質が多く含まれ、ミネラルや他の栄養があるといわれております。特に秋~春の新芽で花の咲いていないものを採集し、よく水洗い後湯がき、お浸たしや各種和え物にするといいです。
◎名前の由来、その他
ハコベの名は、日本最初の本草書にあり、「本草和名」に「波久倍良(ハクベラ)」とあり、これが語源だといわれているそうです。
◇仏の座(ホトケノザ)、田平子(タビラコ) ◇キク科
◎自生、特徴
仏の座は田平子ともいい、田や畦(あぜ)などに自生します。葉が田の面に放射状に平らに広がります。高さ10~30㎝になり、春には上方葉のわきに黄色い花が咲き、一つの茎から多数の花を咲かせます。とてもかわいい花で、群生すると雑草とは思えないくらい見事です。
キク科の「コオニタビラコ」が春の七草の「仏の座」です。
◎薬用部位と薬効
若葉が食用になります。
◎名前の由来、その他
花を囲むように対生する葉の形が仏の台座に似ていることからホトケノザと呼ばれるようになったそうです。
◇菘(スズナ)蕪(カブ) ◇アブラナ科
◎自生、特徴
スズナは鈴菜とも書き、蕪(かぶ)のことです。花は黄色で春の七草の一つです。
◎薬用部位と薬効
七草はいずれも薬草としての効果があり、整腸作用、解熱効果、便秘防止等消化を促進します。
◎名前の由来、その他
昔、「蕪(かぶ)」は「すずな」と呼ばれていました。古いラテン語で「キャベツ」を意味するそうです。
◇蘿蔔(スズシロ) 大根(大根) ◇アブラナ科
◎自生、特徴
スズシロは清白とも書き、「大根」の昔の呼び名だそうです。中央アジアから地中海地方にかけてが原産で、中国を経由して奈良時代に日本に渡来したそうです。花は白色かうすピンク色。
◎薬用部位と薬効
刺身のつまとしても用いられますが、大根に消化酵素である「ジアスターゼ」が含まれ、消化を促進させます。また、イソチオシアネートに殺菌作用があり食中毒を予防するなどの効果もあるようです。
◎名前の由来、その他
「古事記」では「大根(おおね)」という名前で出てくるそうです。
他の効果として、口の中を洗うという意味もあるそうで、次の刺身を口に運ぶ前に、大根のつまを醤油を付けずに食べると口中に残っている他の料理の味が消え、次に食べる刺身の味がなお引き立つそうです。一度お試しを……。