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- 秋の身近な薬草の紹介 ⑩イベント告知
暦の上では8月7日は立秋で~す。 エ~ッ、この暑さはなんなの?きょうは平成25年8月11日だけど連日、日本列島が猛暑・猛暑・猛暑で茹だっていま~す。昨日も全国的に晴れて厳しい暑さとなり、甲府市・四万十市では40.7度を観測し、東北から九州まで広い範囲で40度近い気温となり今夏最多となったそうです。この暑さはまだ1週間ぐらい続くそうですよ。これに伴い熱中症で病院搬送が相次ぎ、たいへんな事ですね。気象庁は「高温注意情報」を発表し、小まめな水分補給や冷房の適切な使用で熱中症に注意するよう呼び掛けています。 ~みなさん、くれぐれも注意してくださいね~
それでは、「秋の身近な薬草の紹介」⑩を紹介しましょう。
◇アケビ ◇(アケビ科)
◎自生、特徴
各地に自生する蔓性落葉樹です。4月頃に淡紫色の花をつけます。秋に果実が成熟してくると開裂します。小葉が5枚あるのがアケビとゴヨウアケビで、3枚あるものがミツバアケビですが、ゴヨウアケビとミツバアケビの花の形質は似ています。
◎薬効部位と薬効
蔓性の茎を木通(もくつう)として主に利尿剤(体内の水の巡りをよくする生薬)として用いていますが、中国の木通とは基源植物を異にします。新芽は湯がき食用とします。また果皮も同様に食用にできます。
◎名前の由来、その他
果実が秋に開裂することから開実(あけみ)とされました。また木通は体内の水の巡りを通じさせることよりきているといわれています。
◇カラスウリ ◇(ウリ科)
◎自生、特徴
雌雄異株なので果実のならない株もあります。林の縁や藪など他の木につたって伸びる蔓性の多年草で、8~9月の夕方に白い花を開花させるが、朝までにしぼみます。全草に細毛があります。秋に熟す果実は特徴的です。
◎薬用部位と薬効
根を秋に掘り、乾燥したものが生薬の王瓜根(おうかこん)です。漢方薬では黄疸や出血、また利尿、催乳効果を期待して用いられます。
◎名前の由来、その他
食用とならない瓜ということでカラスウリとなったそうです。
◇カワラヨモギ ◇(キク科)
◎自生、特徴
河原や砂地などの場所を好み自生します。9月頃の花穂をつけた時期には1mくらいになります。根部から多数の茎が、やや下の方は木質化して生育します。晩秋には地下部は枯れ、若苗が白身を帯びた緑色で越冬します。ヨモギと異なり、糸状葉です。
◎薬用部位と薬効
9月頃花穂を集め乾燥したものが生薬の茵蔯蒿(いんちんこう)です。黄疸に有効な漢方処方に配合されます。含有されているクマリンは胆管や血管を拡張する効果があります。
◎名前の由来、その他
主として河原に生育するヨモギというところからきています。
◇シソ ◇(シソ科)
◎自生、特徴
古くに日本へ渡来したものと考えられ、野性化したものも方々で見られますが栽培もされています。全草に特有の香りがあり、判別しやすいです。四角い茎の上部で分化し、多くの葉をつけます。葉は長柄があり、毛はほとんどなく、周囲はノコギリ状に切れ込んでいます(鋸歯があります)。初秋に頂端や茎端に紅紫から白い花を咲かせます。アントシアン系色素の有無で青ジソ、赤ジソに分かれます。
◎薬用部位と薬効
薬用には赤ジソの葉を用います。種子を蘇子(そし)といいます。発汗、解熱、鎮痛あるいは鎮咳効果を期待して用いられます。また、漢方薬では重要な気剤で、気の巡りをよくする生薬の一つです。
◎名前の由来、その他
漢名紫蘇(zizu)の転訛。シソには気を巡らせ蘇生する力があるといわれ、蘇の名前がついているとされます。
◇ワレモコウ ◇(バラ科)
◎自生、特徴
8~10月頃、枝先に小さな暗い赤色の花弁のない花をつけます。地下に根茎を有し、多年草です。葉は根から出るものも、茎から出るものも多くは5対ぐらいで長さ3~5cmです。
◎薬用部位と薬効
根茎を乾燥したものが生薬の地楡(ちゆ)です。漢方薬では止血剤として用いられます。
◎名前の由来、その他
日本名は吾木香、我毛香、吾亦紅などとされますがよくわかりません。新芽や若葉は食用とされることもあります。